新年のご挨拶

「協同の力で、いのち輝く社会をつくりましょう」

日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事  髙橋 淳

あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。

2019年は、台風・豪雨により九州・東海・関東・東北など全国各地で自然災害が多数発生しました。お亡くなりになられた皆様に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げ、一日も早く元の生活に戻れるよう力を尽くして参ります。

2019年度は、「協同の力でいのち輝く社会をつくる」を中心テーマとし、「でかける、つながる、安心を結ぶ」「日本国憲法が活きる平和な社会とくらし安心の社会保障をつくる」をサブテーマにとりくみをすすめてまいりました。

医療福祉生協連は事業・地域・組織の3つの戦略を策定し、ベクトルをあわせて経営の安定化にとりくむことを提起してきました。私たちの強みは、医療と介護の事業基盤に地域組合員の組織があることです。そして事業所と地域で組合員による生活支援が行われ、すそ野の広い活動範囲をもっていることです。3つのつくろうチャレンジでは、地域のさまざまな人たちと連携し、多世代の居場所づくりや助け合い活動を広げました。

この強みである「総合力」を活かし、事業と地域の「連携」をすすめ、くらしに貢献しようと提起し、協議体への参加や総合事業への挑戦など、自治体と連携したとりくみも進めてきました。また、協同組合間協同やさまざまな団体と連携・連帯を深め、平和や社会保障をよくする運動にもとりくみました。

2020年度は税と医療・介護の負担増が具体化され、事業環境はさらに悪化させる大きな要因となります。憲法改訂へ向けた動きに対してはひきつづき「学び、広げ、連帯」するとりくみを提起していきます。

2020年度は、2020年ビジョンの最終年度であるとともに、2030年ビジョンがスタートする年度です。2020年ビジョンの成果を確信にして2030年ビジョンの達成をめざし、それぞれの生協で具体的な道すじを描く年度と位置づけます。

国連は、誰ひとり取り残さない持続可能な社会をめざす「持続可能な開発目標(SDGs)を掲げ世界に呼びかけています。私たちもその取り組みを一層推進するために、医療福祉生協の総合力と連携をいかし実現にむけて力を発揮して参りたいと考えます。

医療福祉生協に対する皆さまの一層のご理解と、更なるご指導・ご鞭撻をお願いするとともに、本年が皆さまにとって幸せな一年となりますよう心から祈念申し上げます。

以上

日本生活協同組合連合会
代表理事会長  本田 英一

新年あけましておめでとうございます。

医療福祉生協の役職員の皆様が、組合員のくらしや地域を支えるため、日々奮闘されておられることに心より敬意を表します。

全国の生協では、地域社会づくりの取り組みとして、地方自治体との見守り協定や地域包括連携協定の締結、防災・減災、健康づくり、子育て支援など様々な活動が組合員参加のもとで進められています。さらに、環境や人と社会に配慮した「エシカル消費」に対応した商品の普及、ユニセフ募金活動、フードバンク・フードドライブ、子ども食堂など「コープSDGs行動宣言」に沿った取り組みも大きく広がっています。

医療福祉生協のみなさまがとりくんでこられた「地域まるごと健康チャレンジ」は、地域購買生協や他の協同組合のみなさんとの協同の輪がひろがり、地域全体に健康づくりを働きかける大きな動きとなっています。今後もより一層、医療福祉生協と地域の諸団体が連携を進め、健康づくりを中心にしたくらしとまちづくりに貢献されることを期待申し上げます。

昨年は、10月1日に消費税が10%に増税されました。組合員のくらしは厳しさを増し
ています。人口減少・高齢化がますます進み、経済や産業、地域社会などさまざまな側面から困難な課題が生じ、医療・介護の分野でもますます負担が重くなることが予想されます。

日本生協連では、2020年日本生協連第70回通常総会で「日本の生協の2030年ビジョン」とその第1期中期方針の決定をめざして、全国の生協の皆様と論議を進めてまいります。医療福祉生協の皆様とも今後も更につながり、協同・連携の活動を広げ、ご一緒に未来を切り拓いてまいりたいと存じます。

結びにあたりまして、この1年が皆様にとって実り多い年になりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。