中東情勢悪化に伴う医療・介護提供体制の安定確保に向けた緊急要請文を提出しました

中東地域における国際情勢の悪化により、エネルギー価格高騰や物流停滞を通じて、医療・介護現場では資材・医薬品の調達不安やコスト増大への懸念が現実化しています。
地域の医療・介護を止めることのないよう、国による迅速かつ的確な対応が不可欠であることから、厚生労働大臣あてに緊急要望を提出しました。
 
 
厚生労働大臣 上野 賢一郎 殿
 
中東情勢悪化に伴う医療・介護提供体制の安定確保に向けた緊急要請
 
日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事 髙橋 淳
 
1.要請の趣旨
中東地域における国際情勢の悪化は、エネルギー価格の高騰や国際物流の停滞、原材料供給の不安定化を通じて、我が国の医療・介護提供体制に対し、すでに実質的かつ継続的な影響を及ぼし始めています。現時点において、卸・メーカー各社からは、出荷制限や受注制限、価格改定の可能性が示されており、医療・介護現場の調達環境は着実に厳しさを増しています。
私たち医療福祉生協は、こうした状況下においても、地域の医療・介護を止めることのないよう、現場の職員・関係者とともに、日々工夫と努力を重ねながら事業を継続しています。
一方で、今回の国際情勢に起因する影響は、個々の医療・介護事業者の努力だけでは対応に限界がある側面もあり、行政による状況把握、多様な支援、関係者への情報共有が必要不可欠であると考えます。
つきましては、医療・介護提供体制の安定確保に向けた必要な支援や環境整備についてご配慮いただきたく、下記の事項について要請いたします。
 
 
2.要請事項
(1)医療用資材・医薬品の供給状況に関する国レベルでの把握・情報発信の強化
  • 医療材料・医薬品について、出荷制限、受注制限、価格改定等の動向を含め、卸・メーカー・医療機関・介護事業所を横断した国レベルでの実態把握を強化すること。
  • あわせて、医療現場の過度な不安や買いだめ行動を防ぐため、供給状況や見通しについて正確かつ分かりやすい情報発信を継続的に行うこと。
 
(2)エネルギー価格高騰に対する医療・介護分野への迅速かつ継続的支援
  • 原油価格高騰等により、電気・ガス・燃料費が医療・介護事業所の経営を圧迫している状況を踏まえ、医療・介護事業所を対象としたエネルギー価格高騰対策の支援措置を早急に講じること。
  • 特に、病院・診療所・介護施設等、エネルギー使用の代替や削減が困難な分野に配慮した支援の在り方を検討すること。
 
(3)医療・介護現場への供給途絶を防ぐための緊急的な需給調整体制の整備
  • 診療や介護に不可欠な医療材料や関連物資について、医療・介護事業所への供給が途絶することのないよう、国として緊急的な調整・支援を行うこと。
  • 必要に応じて、優先供給の仕組みの構築や関係業界・団体との連携強化を行い、医療・介護提供体制の維持を最優先に対応すること。
 
(4)原材料・製造コスト高騰が現場負担とならないための財政的措置
  • 原材料価格やエネルギーコストの高騰により医療資材の製造・調達コストが増大している実態を踏まえ、医療材料価格の上昇が医療・介護現場に過度な負担として転嫁されないよう、国として財政的支援措置を講じること。
  • 医療材料の安定供給が医療の質と安全に直結することを踏まえ、持続的な供給体制を支える支援の枠組みを検討すること。
 
以上