見て聞いて体験して ~いきいき健康塾のとりくみ~ 盛岡医療生協:comcom8月号

親子クッキング

団地内には、豊かな自然があります

岩手県盛岡市は雄大な岩手山の裾野に広がる土地で、市内にある湯沢地域は、かつて、清水の湧き出る池と雑木が茂る湯沢森でした。昭和51年東北自動車道の開通に伴い、盛土利用のため、森が大きな住宅団地に生まれ変わりました。

親子で楽しく、料理づくりにチャレンジ!

「のりの上にごはんを広げたら、巻くというより、包むという感じです」と、説明するのは、盛岡医療生協川久保病院の調理師、主浜明美さん。子どもたちから「やってみたい!」「難しそう~」という声が上がります。

盛岡市の湯沢団地内にある湯沢地域交流活性化センターで「いきいき健康塾」のとりくみとして、今回「親子クッキング」がおこなわれました。今日のメニューは、「飾り巻きずし」「フルーツゼリー」「まめぶ汁」です。

調理師の主浜明美さん(左)と高橋ツエさん(右)といっしょに飾り巻きずしを作ります

調理師の主浜明美さん(左)と高橋ツエさん(右)といっしょに飾り巻きずしを作ります

佐々木公彦さんと莉乃ちゃん

佐々木公彦さんと莉乃ちゃん

いきいき健康塾の参加をチラシ配布で呼びかけ

「いきいき健康塾」は湯沢支部の組合員3人が世話人として、2015年5月から始まりました。「多くの人に来てもらって地域まるごと健康づくりをめざしたい」という思いから、これまでの活動の経験を生かしながら、広く地域に参加を呼びかける、新しい形の活動です。月に一回、学習や体操、登山、料理などテーマを決めて開催しています。「気楽に来てくださいというメッセージが伝わるような、楽しいチラシを毎回作成し、湯沢団地の約1100戸に配布して参加を呼びかけています」というのは「いきいき健康塾」の世話人を務める菊池美由子さんです。「世話人の3人と支部運営委員の4人で分担して歩いて配布します。50戸くらい配布すると汗ばんでいい運動になりますよ」と笑顔で語ります。

菊池美由子さん

たくさんの人に来て欲しいとの願いを込めて作っているチラシ

団地内、約1100戸に歩いてチラシを配布します

助成金を受けることで広がる活動

「いきいき健康塾」では毎回、希望者の尿チェックをします。子どもたちも自分の塩分量を確認できました。

「いきいき健康塾」を公益財団法人いきいき岩手支援財団に助成金申請したところ、昨年9月から助成が受けられるようになりました。「おかげで講師に支払う費用をまかなうことができるようになり、多様な方面の先生に依頼することができるようになりました」と世話人の高橋ツエさん。「助成金の申請は書類作成が大変です。計画を立て予算を決めて、また終わった後は報告しなければなりません。毎回、講座について参加者からのアンケートをとることも義務づけられています」。高橋さんは、定年まで仕事をしていたので、書類作成はそれほど苦労なくできるといいます。毎回のアンケート結果から、どんな活動が望まれているか検討できるようになりました。これまでのアンケート結果から、今年は「ヨガ」をプログラムに入れることになりました。

呼吸に合わせて、ゆったり体を動かす「ホリスティックヘルスヨガ」の様子

毎回テーマを変え、多種多彩なプログラムを用意

莉乃ちゃんを見守る、塚越とし枝さん(左)

莉乃ちゃんを見守る、塚越とし枝さん(左)

「いきいき健康塾」は毎回テーマが変わり、プログラムも多彩です。昨年、「口の健康」をテーマにしたときは、講師を近隣の歯科医師に依頼しました。少し離れた場所には盛岡医療生協の歯科もありますが、同じ団地内の歯科医師に来てもらうことに意味があると菊池さんはいいます。「参加者みんなが知っている歯医者さんっていうこともありますが、私たちの活動を知ってもらうことにつながります」。

「秋田駒ヶ岳登山」を計画したときは、これまで全く活動に縁がなかった男性が数名参加してくれました。「正しいラジオ体操の仕方」の参加者は、終了後のアンケートに「また参加したいです」と書いてくれました。今後も「すこしお料理教室」、「メンタルヘルス(音楽療法)」など、楽しい企画がめじろ押しです。「やはり大変なのは、参加者集めです」というのは、世話人の塚越とし枝さんです。それでも、回を重ねるたびに、少しずつ「いきいき健康塾」の認知度が上がって参加者が増えてきたといいます。

昨年の「秋田駒ヶ岳登山」の様子

昨年の「秋田駒ヶ岳登山」の様子

めざすのは、地域まるごと健康づくり

おいしい!自分で作った飾り巻きずしを食べます

今回の「親子クッキング」は、土曜日の開催ということもあり、お父さんの参加もありました。佐々木公彦さんの料理の手際がとても良いのは、普段から家でもしているからだそう。「『巻きす』を使うのが難しくて」といいながら、親子で熱心にとりくんでいる姿がほほえましい限りです。

みんなでいっしょに食べます

お昼には、すべてのメニューが完成しました。「いただきます」と手を合わせて、大人も子どももみんなでいっしょに食べます。真っ黒なのり巻きを切ると…ピンク色のタコやブタの顔が現れました。飾り巻きずしのできあがりです。「食べるのがもったいない!」という子どもの声がします。大きな口を開けてほおばる姿は、笑顔がいっぱいです。「普段は、親子でゆっくりご飯を作ることはできないので、今日はとてもいい時間が過ごせました」お母さんもうれしそうです。

「地域まるごと健康づくりは、地域全体でとりくまないと実現しないでしょう。これまでの活動を大切にしながら、地域で多様な活動をしている人たちと、協力しながら広げていきたいです」と笑顔で語る、盛岡医療生協副理事長の遠藤寿美子さん。

遠藤寿美子さん

湯沢支部にはたまり場「みんなの家」があります。集まって、お茶を飲んで話が弾む、みんなの居場所であり、地域まるごと健康づくりの拠点です。「みんなの家」の活動がスウェーデンのストックホルムで開催される「国際サードセクター学会」(6月末~7月初旬)で発表されることになったと遠藤さんはいいます。

地域まるごと健康づくりをめざした活動は着実にすすんでいます。

湯沢支部のたまり場「みんなの家」

(編集部)
写真:大村洋介

<盛岡医療生協>

●設立年月日  1968年6月19日
●組合員数   25,045人
●出資金    8億3,085万円
●支部・班数  31支部 60班
●事業所数   病院1 医科診療所1 介護関連3

※2016年3月31日現在