居場所から健康づくりのとりくみへ きらり健康生協:comcom11月号

指の体操

 1/みんなで楽しく指の体操

「おはようございます」「最近どう?」

集まってきた人たちが笑顔で声をかけ合い、思い思いに座って話を弾ませます。福島県福島市にある集会場・八島田会館で、毎月第3水曜日に開催している「吾妻東茶話会」が始まります。

地域の誰もが気軽に参加できる場

後藤とし子さん

「今日のプログラムは、ラジオ体操、手ぬぐい体操をやって、一度休憩します。その後、椅子を利用してスローステップ運動をします。3月に一度やったものです」と司会進行を務めるのは、吾妻東茶話会の世話人代表の後藤とし子さんです。

茶話会のプログラムは、10人の世話人が毎回話し合って決めています。地元福島の豆を使った味噌づくりをはじめ、秋の芋煮会や冬のクリスマス会など季節の行事を取り入れた企画をする月もあります。吾妻東茶話会は、毎月、当該地区に機関紙配付者が機関紙といっしょにチラシを渡したり、組合員でない家にもチラシを配り、地域の人に広く参加を呼びかけています。茶話会にはいつ来てもいいし、出欠の連絡も必要ありません。

この日の参加者で、唯一の男性だった桃井資夫さんは、自宅に配られたチラシを見たのがきっかけで、今年の春から通っています。「家から外に出て、話をするのは楽しいね。健康チェックで血圧を測ってもらってからは、気をつけて水分を取るようになったし、血圧も下がってきたよ」といいます。

 2/吾妻東茶話会の世話人代表・後藤とし子さん

10年以上続く茶話会

吾妻東茶話会

 3/健康チェックをする桃井資夫さん
 4/組合員でなくても参加できる吾妻東茶話会は、みんなの居場所

茶話会の始まりは、2005年1月。空き家になった元組合員の自宅を借りて開いた「茶話会『ゆうちゃんの家』」でした。「最初の参加者はたった一人だったんですよ」と、後藤さんが当時を振り返ります。

後藤さんは、退職後の02年に誘われてきらり健康生協主催の保健大学を受講し、保健委員になりました。先輩に活動を学びながら2年が過ぎたころ、亡くなった組合員の家族から空き家を有効に使ってもらえないかと相談があり、「ゆうちゃんの家」を開くことになりました。

声かけしたり、近所にお知らせを配付しながら、こつこつと参加者を増やしていったという後藤さん。名称のとおり、お茶を飲んで話すだけの集まりだった茶話会ですが、次第に体を動かす体操などを自分たちで取り入れ、健康づくりの割合が大きくなっていきました。健康づくりを柱にした茶話会は、ゆうちゃんの家からあちこち場所を移して、工夫しながら今も途切れることなく続いています。

最初は、男性と女性がいっしょに集まっていましたが、男性の参加者たちは独立して「男の料理」をはじめました。その後も時々、男の料理といっしょに活動することもあるといいます。「以前は、女性が料理を教えたりしたこともあったんですが、今ではみなさん腕が上がって、男性は男性で楽しくやっていますよ。『自分たちで料理くらいできないと』とかいいながらね」

事前の準備や当日の運営、体操の指導、会場の後片付けを担うのは、後藤さんをはじめとする10人の世話人のみなさん。みんなで協力しているので、運営面は特に問題ないといいますが、「若い人にバトンタッチしたいんだけど、働いていた人が定年退職しても、今度は家族の面倒をみなくちゃいけない。なかなか次のなり手がいなくて…」と悩みも抱えています。

一人ひとりの健康づくりにつながる

手ぬぐい体操

 5/オリジナルの手ぬぐいを使って「手ぬぐい体操」

参加者のみなさん

 6/壁にはられた大きな布には、体操の動きが手描きされています
 7/吾妻東茶話会の参加者のみなさん

ちょっと休憩

この日、茶話会に集まった参加者がまずおこなったのは、血圧・体組成を測る健康チェック。各自、参加する度に記録を残しておきます。ラジオ体操が終わると、後藤さんのかけ声と音楽に合わせて「手ぬぐい体操」が始まりました。これはもともと、きらり健康生協で推奨していた手ぬぐいを使った上半身の運動に、後藤さんが考えた下半身の運動を加えた体操です。体操の動きが大きな布に手描きされているので分かりやすく、初めて参加した人でも簡単にできます。

運動の合間に、お茶を飲んで水分補給。運動直後とはいえ、そこはやはり茶話会、みなさん疲れも見せずにあちこちで話が弾みます。休憩後もプログラムはすすみ、後藤さんが新聞で見つけたスローステップ運動に挑戦したり、世話人のひとりである小原ヨシさんが歌や指の体操をリードして明るく楽しく場を盛り上げました。

この日は最後に、健康づくりチャレンジの用紙を回収しました。「先月は10人、今月は7人の参加がありました。とても優秀です」と後藤さんが報告。きらり健康生協の健康づくりチャレンジは、お口の健康や減塩生活など15コースの中から、自分で目標を立てて実行します。茶話会に集まったみなさんは、自分たちの成果を振り返ります。新しい目標を決める人もいました。

家で93歳の父が待っているという熊谷美枝子さんは、「ここに参加することは、命の洗濯なんです。健康づくりチャレンジもね、今日習ったスローステップ運動をやろうと思っています。ここに来られなくても、目標があるのがいいですよ」といいます。

健康づくりを基本にした後藤さんたち吾妻東茶話会の活動は、今、地域になくてはならないみんなの居場所になっています。

スローステップ運動

 8/運動の後は、お茶を飲んでちょっと休憩
 9/小原ヨシさん(中央)。10人の世話人で次回のプログラムを打ち合わせ
 10/みんなでスローステップ運動

(編集部)
写真:大村洋介

 

きらり健康生協

<きらり健康生協>
●設立年月日 1982年1月24日
●組合員数  2万1,467人
●出資金   6億68万円
●支部数   29支部
●事業所数  医科診療所4 介護関連14
※2015年9月30日現在