医療福祉生協連第3回通常総会学習講演会報告

医療福祉生協連 第3回通常総会学習講演会報告
~上野千鶴子氏による「なんやねん、医療福祉生協」~

医療福祉生協連(東京都新宿区、藤原高明会長理事)は、20103年6月6日、講師に上野千鶴子氏(東京大学名誉教授・NPO法人ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)理事長)を講師に「なんやねん、医療福祉生協」をテーマに第3回通常総会前日学習講演会を開催しました。58生協から128名の組合員理事・役職員が参加しました。上野氏は「現在の介護保険制度の中で高齢者の当事者主権が本当に尊重されているか、意思決定や財布は家族が支配しているのではないか、そうした中で、消費者運動としての医療生協が、わたしが受けたい介護・看護・医療サービスの共同購入を実現しくれるのか、大いに期待します」と語りました。

▲講師:上野千鶴子氏  

▲講師:上野千鶴子氏  

▲会場の様子

▲会場の様子

<第3回通常総会学習講演会の要旨>
◇「なんやねん、医療福祉生協~ 市民セクターをつくる:当事者の立場から~」
上野千鶴子氏(東京大学名誉教授・NPO法人ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)理事長)

【要旨】(講師の了解をえて当日使用した資料より見出しを抜粋)
(1) 医療における消費者運動-患者運動 、「当事者主権」=自律と自己統治
(2) 専門職主導型の医療改革-病院から地域へ・治療から予防へ・地域医療の先進モデル
尾道方式、佐久総合病院(長野県厚生連)
(3) 当事者主権とは何か-「当事者主義」・「自立」と「自律」⇒わたしのことはわたしが決める。
(4) 当事者とは誰か?-「当事者能力」をもっとも奪われてきた人たち (女性・子ども・高齢者・障害者)
「当事者運動」⇒社会的弱者の自己定義権の要求
(5)当事者「である」ことと当事者「になる」こと⇒障害者の権利擁護運動に比べて高齢者の権利擁護運動は遅れている
(6) 官民協私の最適混合と役割分担-
①官セクター ②民(市場)セクター ③協セクター④私セクター
(7) 協セクターの市民事業体の実践と実験-生協福祉事業の展開※創業支援システム・インフラ支援・協セクターの自立性
(8) 協セクターにおけるケア・サービスの提供-ニーズの当事者(ユーザー)・サービスの当事者(担い手)→住民参加型地域福祉 (地域社会におけるニーズとサービスの循環)
(9) 協セクターの相対優位性-
①理念先行②ニーズ中心③住民参加④経営効率⑤労働分配率⑥労働者の自己決定
(10) 「待機高齢者42万人」のウソ-入所決定者は家族?本人?
(11) 施設は誰のためのものか?-施設の「利用者」は誰か?・家にいたいは高齢者の悲願
(12) 脱施設化-障害者運動に学べ!要介護高齢者の当事者運動を!
(13) 居住+介護+医療複合へ―居住+介護系から医療へ・医療系から介護+居住へ
(14) 再び消費者運動としての医療生協-「わたしが受けたい介護・看護・医療サービス」の共同購入
(15) 究極の当事者主権-自己統治としての当事者主権

<問い合わせ先>
医療福祉生協連 会員支援部 電話:03-4334-1580