地域になくてはならない医療福祉生協をつくろう:comcom12月号

医療福祉生協連専務理事 藤谷惠三

コムコムで「未来私考」の連載が始まったのは、2003年3月号でした。当時私は、日本生協連医療部会事務局長になったばかりでした。第1回のテーマは「全国の期待に応えるために必要なこと」でした。当時の医療部会の事務局員は11人。私は「部会」(日本生協連では医療部)という組織的な限界や限られた人員体制で、会員生協の期待に応えるためにどうすればいいのかを考えていました。

この10年間で医療福祉生協は大きく前進。現在では、医療福祉生協連として会員生協の意思を代表する全国理事会をもち、本部職員も倍以上の25人になっています。全国の組合員の要求に応える、地域の願いを実現できる条件は大きく広がったと感じています。

一方で、実際の活動ではその可能性を十分に活かしきれていないと感じる部分もあります。私はこの間の活動で、医療福祉生協のしくみをもっと多くの人に伝え、それを活用して地域の問題を解決するようになれば、現代の日本社会が抱えている問題を打開する展望が開けるという確信を深めてきました。それを実現するためには、まず全国の組合員が自分たちの使命を確認し、それを国民にわかりやすく伝えることが必要だと考え「医療福祉生協のいのちの章典」や「医療福祉生協の理念」の論議を提起しました。次に、それをもとに全国津々浦々に医療福祉生協の組織と組合員をつくるために「300万人組合員達成」を呼びかけました。

今各地で、医療福祉生協のいのちの章典や理念の論議が始まり、300万人組合員をめざした運動が始まっています。この2つの運動が成功すれば、地域まるごと健康づくりもすすみ、医療福祉生協の運動も質的に大きく飛躍すると確信しています。

 

私たちの願いは、幸せに安心してくらすことです。そのために医療福祉生協ができること、やらなくてはならないことをひと言でいうと、「生協というしくみを活かして、いのちとくらしに関わる問題を解決するサービスと事業を大きく広げること」につきます。私は引き続き、全力を挙げてこの課題にとりくみたいと考えています。

2013年1月号からコムコムをリニューアルすることになりました。それに伴い「未来私考」も今回が最終回になります。長い間お読みいただきありがとうございました。