地域の元気をつくる~愛媛医療生協 石井東の南支部・道後支部:comcom7月号

結成3年目の道後支部です。よろしくね!

新病院建設

愛媛医療生協は、現在の病院に隣接した土地に新病院を建設しています。医療のさらなる充実を図り、同時に、これまでの病院は「健康づくりや地域交流の拠点」として再出発させるという計画です。

体操教室「ピチピチ55くらぶ」の様子。こうした体操教室が生協ブロック18支部に広がっています

明日をつくる

新病院建設を成功させ、新しい歴史を切り拓く。そのためにやるべきことは何か。愛媛医療生協の挑戦が始まっています。その柱に「自立した支部づくり」「ブロック機能の再構築」「組合員と職員の新たな連携づくり」などがあります。各支部は、「自分たちのありたい姿」を描き出し、「自分たちのやりたいこと」を見つけ、「主体的に自分たちの元気をつくる」ことを目標にとりくんでいます。同時に支部の役割とブロックの役割を明確にする作業もすすめています。その中で明らかになってきたことがあります。ひとつは、「内向きの活動から脱却し、地域の他団体や諸活動と積極的に連携してこそ医療福祉生協は育ち、発展する」ということ。もうひとつは、「医療福祉生協の魅力をつくり、力量を高めていくためには組合員と職員のパートナーシップが必要・不可欠である」ということです。

理事の藤田敬美さんがいいます。
「どちらも原則論といえば原則論。でも新たな気持ちで『自分たちの今』を見つめてみると様々な課題が見えてくるものです。支部活動にどれくらいの地域組合員が参加しているか。組合員と職員の連携は十分にできているか。目の前の課題を一つひとつ乗り越えていかなければなりません」

「ロゴ入りのTシャツもつくっちゃいました!」「これを着て地域のまつりにも参加します」

「ありたい姿」の書き出しとそのねらい

四国で最も人口が多いといわれている中核都市・松山の郊外。広がる住宅地。かつて農村地帯だった面影をわずかにとどめている風景。その中に愛媛生協病院があります。病院の周囲では18の支部が活動し、「生協ブロック」を構成しています。「生協ブロック」では、昨年から支部長が集まり、「ありたい姿…2015年の支部」の書き出しと、自立した支部活動を「支部の魅力」として展開するための見直し作業が始まっています。

資料には次のような言葉が書き込まれています。
●男性の参加がすすんでいる
●担い手が育っている
●地域コミュニティの構築に寄与している
●若い世代が参加し、多世代間交流が生まれている
●地域に健康体操が広がっている
●支部の拠点ができている

藤田さんが続けます。
「この『ありたい姿』は、克服すべき課題の整理でもあるんです。今大事なことは、各支部がこうした作業を主体的におこない、解決できる自力をつけようという段階に入ってきたということだと思います」

「ピチピチ55くらぶ」のメンバーズカード。中には健康チェックの結果がしっかりと記録されています

石井東の南支部

愛媛生協病院から2kmほど離れたところで活動していた石井東支部が、7年ほど前の分割で南支部と北支部になりました。その際、どこの南支部かわからないということで「石井東の南支部」を支部名にしたのだそうです。

支部長の青山啓子さんがいいます。
「私たちは何をしたいか。これを明らかにすることですよね。何をやるにしても納得してとりくまないと力が出ませんから」

分割直後、石井東の南支部はまちなみチェックをおこない、「子育てくらぶ」という子育て支援活動をはじめました。

青山さんが続けます。
「地域を歩いていて思ったんです。一人ぼっちのお年寄りをつくらないことも大事だけれど、一人ぼっちのお母さんをつくらないとりくみも大事だって」

新年度から支部長になるという末広友子さんがいいます。
「行政が主催している高齢者向けの事業に『おいでや(いらっしゃい)サロン』というのがあるんです。私たちは、そこで毎回健康チェックをやっています。これも地域を歩く中でつくった活動です。支部も地域の中のひとつのコミュニティ。いろいろなコミュニティが結びついて、お互いに力を合わせたり、成長したり…。そんなふうになるといいですね」

石井東の南支部は、青空健康チェック、おいでやサロンでの健康チェック、健康体操教室(働いている人たちのために、夜の教室も実施している)、子育てくらぶ、笑(絵)手紙くらぶ、といった活動を毎月定例化。忙しい日々を送っています。地域とつながることで成長していく。支部の「ありたい姿」を明確にした歩みです。

ウォーキングと足湯の組み合わせ。参加者が増えています

道後支部

道後支部は、3年前にできたばかりの新しい支部です。全国的に有名な道後温泉を擁する道後地区と隣の湯築小学校区がこの支部のエリアです。結成当初から、「わいわいがやがや」話し合いながら、活発な活動を展開してきました。

運営委員のみなさんがいいます。
「大切なことは、運営委員自身が本当にやりたいと思っているかどうか。ここをいい加減にしたら面白い活動は生まれません」

自立した支部になろうという愛媛医療生協の風は、こちらの支部でも盛んに吹きまくっていました。

運営委員のみなさんが続けます。
「組合員ふやし、出資金ふやしもそうですよ。組合員や出資金をふやすのが目的じゃなくて、目的があるからふやす。その目的が何なのか。理解・納得できなかったらとりくめないですよね。当たり前のことですけど、その当たり前をもっと大事にしたいですよね」

というわけで、道後支部の運営委員会では
「なんで?」
「どうして?」
「だからね、さっきも発言したように…」
「なるほどね。わかった。了解!」
といったやり取りがエネルギッシュに続くのです。そうした雰囲気の中で、面白い企画が生まれます。例えば地域の人たちが集う「市民バザー」と連携した青空健康チェック。今ではすっかり「お馴染みさん」になりました。地の利を生かした企画、健康ウォーキングと足湯めぐりも評判になりました。

運営委員の城戸志信さんがいいます。
「とはいうものの、今までは運営委員と周囲の人たちでワイワイやる活動がほとんど。地域の組合員と組合員をつないで、広がりのある活動をつくるという点が弱かった。これからはその辺のことを考え、具体化しなければならない。そういう段階にきたと思う」

地域の中に自分たちの支部を位置づけ、見つめ直しをする。そして、「ありたい姿」をみんなで考える。ここでは自立する支部への歩みが始まっていました。

新しい風よ 吹け

現在、生協ブロックに結集する18の支部は、健康体操(体操教室)を全支部で定例化、毎月実施しています。そして、地域とつながり、地域の中で成長するために動き出しています。これらのとりくみは、支部と職場で語り合い、ともに描いてきた「ブロックビジョン」の実現につながっているのです。新病院が完成する頃、どんな変化が生まれているのでしょうか。注目したいと思います。

〈愛媛医療生協〉
●設立年月日 1952年9月15日
●組合員数 4万3,248人
●出資金 9億4,196万円
●支部・班数 56支部 706班
●事業所 病院2 医科診療所4 介護関連3

〈石井東の南支部〉
●設立年月日
2005年4月23日
●組合員数 741人
●班数 21班
●運営委員数 5人

〈道後支部〉
●設立年月日
2009年5月15日
●組合員数 471人
●班数 14班
●運営委員数 13人

※2012年4月1日現在