医療福祉生協の理念をつくろう(17) 私たちはどうやって目的を達成しようとしているか:comcom7月号

医療福祉生協連専務理事 藤谷惠三

理念の3つのキーワード(3)

前回は、「私たちがめざしているもの」について考えました。医療福祉生協の活動の根本的な目的が医療や介護の事業の発展にとどまらず、地域まるごと健康づくりや安心して住み続けられるまちづくりにあることがはっきりしてきました。

 

理念に込める想いの最後は、どのような方法でその目的を達成しようとしているかということです。例えば、とにかく組合員の数を増やすということだけなら、強制的に協同組合に加入してもらうやり方もあるでしょう。また、事業の発展が大事だということなら、「官製」の協同組合となることが近道かもしれません。かつてのソ連には、まさに国家によって管理される「コルフォーズ」「ソフォーズ」という世界最大規模の協同組合がありました。しかし、私たち医療福祉生協ではこうしたやり方はとりません。私たちがめざすのは、時間はかかっても、一人ひとりの住民の話を聞いて要求をつかみ、それをいっしょに実現するために、私たち自身の活動内容も変えながら仲間を増やし、事業をひろげるというやり方です。

様々な活動や事業の内容を自分たちで決め、実践を通してその成果を確認しながら、一人ひとりの組合員が成長し、共感をひろげることで安心して住み続けられるまちをつくるというのが私たちのやり方ではないでしょうか。

 

このように、同じ目的であってもどういうやり方でそれを達成しようとするかで、組織のあり方は大きく変わってきます。そのやり方の基本になるのが「何を大事にしているのか」という価値観です。この点で私たちは、「組合員の自主性」を大事にすること、そして医療福祉生協の活動の中で一人ひとりの組合員が「学び成長する」ということを大切にしています。

理念検討小委員会では、理念の中にこの視点を反映し、私たち医療福祉生協を「一人ひとりの自主性を尊重し、誰もが参加できるまちづくりをすすめる生協」「学び成長することで自分を変え、社会を変える力をはぐくむ生協」などと自己規定する案が出されています。