国民皆保険の崩壊につながるTPPへの参加に反対します

2011年11月1日
日本医療福祉生活協同組合連合会
会長理事 髙橋泰行

  医療福祉生協連は、野田首相のTPP交渉参加表明に際し、国民医療、国民皆保険制度まもるために、TPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)への参加反対を改めて表明します。

  医療福祉生協連は、第1回通常総会においてTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)への参加に反対を決議しました。

 TPPへの参加は、日本の医療の市場開放を求めるアメリカの要求に応える道を開くものです。日本医師会では、これについて「1.日本での混合診療の全面解禁(事後チェックの問題を含む)により公的医療保険の給付範囲が縮小する 2.医療の事後チェック等により公的医療保険の安全性が低下する 3.株式会社の医療機関経営への参入を通じて患者の不利益が拡大する4.医師、看護師、患者の国際的な移動が医師不足・医師偏在に拍車をかけ、さらに地域医療を崩壊させる」と「日本政府のTPP 参加検討に対する問題提起」(2010年12月)の中で述べています。

  とくに、株式会社が医療に参入すると、①医療の質の低下②不採算部門等からの撤退③公的医療保険範囲の縮小④患者の選別⑤患者負担の増大――といった問題が生じる危険があります。まさに、これらが理由で、多くの医療関係者が懸念や参加反対を表明しています。TPPに参加することは、混合診療の全面解禁や株式会社の参入などに道を開くもので、その結果がどうなるかは、介護保険の現状が示すとおりです。

  介護保険導入時に全国展開した株式会社は、不採算地域から撤退しました。お金儲けや営利事業で得た利益を株主に配当することを目的とする株式会社が、不採算地域や不採算診療科の医療を行わず、その地域が必要とする医療を提供しないことは明らかです。採算が取れないから医療を提供しないというのであれば、地域医療は守られず、地域住民が安心してくらせなくなる恐れがあります。

  このように、国民皆保険制度の崩壊につながるTPPへの参加は、断じて容認できません。医療福祉生協連はあらためて、TPP交渉参加反対の意見を表明します。

以上