医療福祉生協の理念をつくろう(8) 「医療福祉生協とは何か」を考える:comcom10月号

医療福祉生協連専務理事 藤谷惠三

前回は、「私たちはそもそも、何をしたいんだっけ?」を考えました。今、医療福祉生協連では「医療生協の患者の権利章典」を発展させた文書を検討しています。その中で「医療福祉生協」をどう定義するかという論議をおこなっています。

第1次案では「医療福祉生協は、地域の人々が、それぞれの健康と生活にかかわる問題を持ちより、組織をつくり、医療機関・介護事業所などを所有・運営し、住民と職員の協同によって、問題を解決するための事業と運動をおこなう、消費生活協同組合法にもとづくひとびとの自治組織です。」とまとめました。

医療福祉生協の特徴は何でしょうか? たとえば「人と人との結びつき」や「出資、利用、運営参加」などは、一般の企業などとは違う大きな特徴です。しかし、これらは「協同組合」の特徴であって「医療福祉生協」の特徴ではありません。また、「住民(消費者)が主人公」というとらえ方は生活協同組合の特徴です。そこからさらにすすんで、「医療福祉生協ならではの特徴」をつきつめて考えることが大事です。

第1次案の文章は、多くの内容をひとつの文書で表現しているため、わかりにくいかもしれませんが、「医療福祉生協とはどんな組織か」を次のように表しています。

(1)「地域の人々が健康とくらしについての要求を持ちより組織をつくる」…私たちはさまざまな要求を持っていますが、医療福祉生協が中心的に実現すべき課題は「健康とくらし」だと思います。

(2)「医療・福祉の事業所を所有・運営し、住民と職員が協同する」…医療にかかわる団体はたくさんありますが、患者組織や医師などの医療従事者の組織というのがほとんどです。住民と医療福祉の専門家が対等に協力・協同する組織は医療福祉生協だけです。

(3)「生協法にもとづくひとびとの自治組織」…生協法の基本的な考え方は、企業など力を持つものに対抗できるよう消費者が組織をつくり要求を実現できるようにするというものです。私たちはこの生協法を活かし、地域に支部や班という組合員が主体的に運営する住民組織をつくっています。

 

みなさんは「医療福祉生協ならでは」の特徴をどう考えますか。いろいろな側面から支部や職場、理事会で論議してみましょう。