東日本大震災 被災3週間を迎えて

東日本大震災 被災3週間を迎えて
~「出会い、ふれあい、支え合い」の復興支援に向けて~

日本医療福祉生活協同組合連合会
会長理事  髙橋 泰行

 

 3月11日の東日本大震災から3週間が過ぎました。この間全国の会員生協の組合員・役職員の皆さんから寄せられた多くの人的・物的・資金的支援に関して心から感謝申し上げます。この間全国の医療福祉生協が行った支援は、3月末現在で医師109人を含む約529人の職員、52万1千点の物資にのぼっています。義援金は6,000万円を超えて集まっています。

 被災地の医療福祉生協における被害の実態は、まだその全体像を明らかにできません。建物に深刻な被害を受けた生協も多く、事業施設の被害だけで数億円に上るものと思われます。組合員の犠牲者数も把握し切れてはいません。その中で、自ら大きな被害を受けた生協組合員・役職員の皆さんが被災を省みず、同じく傷つき家屋財産を失って避難している人びとを励まし、支えている姿があります。

 盛岡医療生協は、支援者とともに大船渡市・陸前高田市での避難者向け健康相談を行い、仮設診療所設置に協力しています。

 松島医療生協は診療を再開し、全国からの支援を受けて避難所回りや近隣地域訪問を行い被災した人々を励ましています。

 みやぎ県内医療生協は診療所を維持しながら、近々組合員の訪問を開始する予定です。

 福島医療生協、郡山医療生協、福島中央市民医療生協は、入院患者・入所者の治療と安全を確保しつつ近隣の避難所での健康相談・食糧支援を行い、被ばく地域からの避難者も支えています。

 被ばく地域に最も接近している浜通り医療生協は、水道復旧の遅れから全国支援で水の確保を図りつつ医療・福祉事業を懸命に維持しています。私は、こうした姿に協同組合の原点を見る思いがして深い感銘を覚えます。

 しかし、現実は大変厳しいものがあります。被災地域の人的・物的被害の全貌は未だに明らかにならず、原子力発電所災害の影響もあって復興への道筋は描けていません。被災生協の復興も簡単なものではありません。原子力発電所災害については、既に3/21に「福島原子力発電所災害についての緊急声明」を発し、5つのとりくみを求めていますが、現局面においては次の3点が重要になっています。第1には放射性物質の拡散・流出防止に全力を挙げることです。そのためには国際機関や諸外国にも援助を求め、国内外の英知を集めることが必要です。第2には現地で対策に当たる関係者及び近隣住民の健康被害に十分配慮することです。正確な情報の公開と正しい知識の啓もうが欠かせません。第3には避難住民と、農産物・水産物などの生産者への生活保障です。

 医療福祉生協連の中期的な支援方針の中心課題は次の通りです。
(1)被災生協の復興を支える義援金募金を継続します。4.7WHO世界保健デーに合わせた全国一斉救援募金行動を重視します。また、医療福祉生協連の定期刊行物(comcom、虹のネットワーク)の剰余金を被災生協への復興資金に充てることとします。
(2)被災生協の個別の要望に応えて、人的・物的・資金的な支援を機動的に行います。その為必要な人材を一定期間現地に派遣して調整に当たります。また、地元での受入条件の整備を進めながら、被災地の避難所・仮設住宅の訪問、生活支援の手助け、健康チェックや健康相談などを計画します。
(3)事業施設への入院・入所者の避難者受入、あるいは組合員宅への一般避難者の受入を検討します。また、近隣に設けられた避難所に対する医療・介護支援、生活支援に協力します。

 この復興支援は長期間にわたる厳しいものとなります。阪神淡路大震災では、全国の組合員による大規模な訪問行動が被災者を励まし大きな力となりましたが、東日本大震災では現在のところそうした行動を展開できる状況にはありません。原子力発電所災害の影響によって復興支援活動自体が大きな影響を受ける可能性があり、支援方針自体が流動的なものとならざるを得ない状況があります。今大切なことは、被災地と心を一つに結び、各生協ができることから始めることです。
 2011年度活動の柱の一つに“東日本大震災復興支援活動”を据え、要請があればいつでも応えられる体制をつくりましょう。
 義援金募金活動を粘り強く続けましょう。
 被災生協と私たちを結ぶcomcom・虹のネットワークの普及大運動にとりくみましょう。comcom・虹のネットワークは、医療福祉生協連と会員生協組合員・役職員を結び、医療福祉生協の価値を発信する媒体です。被災生協の奮闘や全国の支援を伝え、復興を励まします。
 新入職員に支援活動の意義を語り、生協・協同組合の価値を伝えましょう。支援活動を通して職員が学び成長する環境を整えましょう。

 こうした行動の一つ一つが被災地・被災生協を支え励ますものとなります。「出会う、ふれあい、支え合い」の復興支援活動を全国でとりくみましょう。

以上