医療福祉生協の事業に求められるもの:comcom11月号

医療福祉生協連 専務理事 藤谷惠三

いよいよ医療福祉生協連の事業が開始されました。この機に私は、医療福祉生協の事業姿勢について考えてみたいと思います。

いま全国で「いのちの大運動」にとりくんでいますが、事業活動もこの視点で再点検することが大事です。

医師不足や社会保障の削減政策などで私たち自身の事業経営が厳しい状況にありますが、もっと広く目を向けると、各地で医療機関がなくなり、介護事業者が撤退し、それがさらなる地域衰退の引き金になる事態が広がっています。この状況をどうするかも、いのちを守る大事な課題です。私たちが、既存の事業の継続だけでなく、そういう地域に医療福祉生協の事業をたちあげる必要もあるのではないでしょうか。いずれにしても私たちの事業がもっと地域に役立つ状況をつくらなければなりません。

これらを展望すると私は、医療福祉生協の事業姿勢として、次の3つが大事だと思っています。

(1)事業の認知度を上げる

まず、われわれ自身が医療福祉分野の事業者として広く認知されることが不可欠です。組合員も自分の生協がどんな事業をしているのかを知らないという状況も残されています。地域で他の医療機関や介護事業所と共同していのちとくらしを守るためには、医療福祉生協の内容や事業についてよく知ってもらうことが大事です。現状では、医療福祉生協の存在を知る人は、まだごく一部に限られています。

(2)事業シェア(占有率)を伸ばす

次に、私たちの事業のシェアを広げることに注目することが必要だと思います。事業を拡大するというだけでなく、それぞれの地域でどれだけ必要とされているか、どういうポジションにあるかを考える視点が大事です。また、事業を広げるためには、医師や看護師、介護職員などの確保と育成が不可欠です。そのための努力も求められます。

(3)生協間の協同をすすめる

さらに、地域購買生協や大学生協など生協間の協同の力をどう活かすか、の視点が大事です。医療福祉生協だけで地域を守ることはできません。私たちはすでに地域の医療機関や介護施設と連携して事業をすすめていますが、生協間の協同や協同組合間の協同については、まだ連携が不十分だと思います。

 

医療福祉生協連は、会員生協の事業を広げるための役割を発揮したいと思います。

今後、医療福祉生協連は、会員生協をさす言葉としてこれまでの「医療生協」を「医療福祉生協」と呼ぶこととしました。