「2010NPT(核不拡散条約)再検討会議への要請行動への参加」報告

~医療生協代表団129名はニューヨークでデモや署名・宣伝行動等に参加~

日本生協連医療部会(新宿区百人町、高橋泰行運営委員長)と58医療生協代表団129人(団長:藤谷恵三医療部会事務局長)は、5月3日からニューヨークで始まる「NPT(核不拡散条約)再検討会議」への要請行動に参加し、現地で、4月29日から5月5日の間、国際的なNPOの開催イベントやニューヨーク市街でのデモ行進や署名・宣伝行動等に参加し、NPT再検討会議が前進するよう働きかけました。また、現地では、ユニセフ本部など国際機関の本部を訪問し、医療生協や医療部会、日本生協連の組合員の活動を紹介するとともに、国際機関のスタッフたちから活用の概要説明を受けました。また5月3日には、NPT要請行動参加者72人と現地での夕食交流会をおこない、帰国後の活動計画などを交流し懇親を深めました。

タイムズスクエアから国連前までのパレード

<4月29日~5月3日までの日程と概要>

4月29日 日本を出発(約13時間後、ニューヨークJFK空港着) 4月30日~5月2日 ニューヨーク中心街での核廃絶署名・宣伝行動に参加同日、日本政府代表部訪問し、国際平和会議へも参加 5月3日タイムズスクエア及び国連前での「核兵器のない世界のための国際行動デー」参加 5月4日ニューヨークを出発し、5月5日成田空港に帰国

●ニューヨークでの街頭宣伝及び署名行動に医療生協代表も奮闘

ニューヨーク・JFK空港へ着いたNPT会議要請団は、15~20人くらいの班に分かれ、4月30日から5月2日の3日間にわたりニューヨークの各繁華街で街頭宣伝と署名行動を行いました。英文の横断幕を背に、慣れない英語で通りがかりのニューヨーカーに呼びかけると、多くの方がサインに応じてくれました。

セントラルパーク近くのコロンビアサークルでは、医療生協さいたま、愛媛医療生協、ヘルスコープおおさか、西成医療生協などの代表が宣伝署名行動に取り組みました。「英語がぜんぜん話せないけど、折鶴を渡すと自分で署名用紙を読んでサインしてくれた」「医療部会特製のバンダナやハンカチーフはとても好評」などの感想が聞かれました。

5月2日は、14時からタイムズスクエアで大集会を催し、国連へむけてのパレードを行いました。集会は道路を埋め尽くす大集会となり、炎天下で約2時間、日本の秋葉広島市長をはじめ、世界各地の平和活動の代表者たちから熱のこもった発言が次々とされました。

4時過ぎから国連ビルに向けて大パレードが出発。「和太鼓」演奏や、「うたごえ」グループのパレードには、沿道の通行人も手拍子で参加してくれたり、アパートの住人たちがいつまでもパレードに手を振ってくれたり大きな反響と手ごたえを感じました。国連本部前のハマーショルド公園には日本から持ち込んだ核廃絶署名が山のように積みあげられました。お揃いのハッピやTシャツやゆかた姿で、署名行動に活躍する医療生協の代表たち目立っていました。

 

 

●藤谷団長、国際連合日本政府代表部にリーダーシップの発揮を要請

NPT医療生協代表団の団長としてニューヨーク入りした藤谷医療部会事務局長は、4月30日午後、原水爆禁止日本協議会NPT代表団の一員として、国連プラザビルの国際連合日本政府代表部を訪れ、奥田特命全権大使・次席常駐代表と懇談しました。

藤谷団長と奥田特命全権大使(右)

懇談では日本平和委員会の千坂純事務局長が、日本政府として各国に核兵器禁止条約の交渉を開始するよう提唱してほしいとの申し入れ書を手渡し要請しました。懇談の中で藤谷団長は、この一年間の医療生協のとりくみを紹介し、日本生協連としては、日本被団協とともに参加している代表団も含めると250人をこえる組合員が参加していることを伝えました。また、「平和とよりよき生活」を求める生協の運動の中でも「核兵器廃絶」は組合員の最大の願いであり、NPT再検討会議で実効ある約束がされることに期待が高いことを説明し、日本政府にも被爆国の政府としての役割を発揮してほしいと要請しました。

●NPT再検討会議の成功をめざす国際平和会議に出席

4月30日から5月1日まで、NPT再検討会議の成功をめざす国際的共同行動として国際平和会議が開催され、藤谷団長をはじめ医療生協代表団からも多くの組合員が参加しました。4月30日マンハッタン島のリバーサイド教会の開会総会では、開会宣言の後、ルーサーキング牧師の1947年4月4日の演説が朗読され、キング牧師由来のこの教会で平和と核廃絶の会議が開かれることの意義が強調されました。その後、日本被爆者団体協議会の田中照巳氏が被爆証言と核廃絶を呼びかけたほかアメリカの核法律家協会、ロシアの核安全運動・政策法律研究所、国際平和ビューローなどの代表が報告しました。

5月1日は、平和分科会「人権としての平和」「イラク戦争と占領:結果と現状、完全撤退の実現」「原爆と民間人への無差別攻撃」「外国基地を撤去させよう」「グローバル帝国主義の暴力に対抗する国内での苦悩」「劣化ウラン兵器の禁止に向けて」など、環境分科会には、「核サイクル:軍事優先主義が及ぼす悪影響」「なぜ、そしていかに核のない世界/CO2のない世界を構築するか」など、4分野の24分科会が開催されました。

5月1日の閉会総会の基調演説で潘基文国連事務総長が、各国の政府とともに広範な世界人民が核廃絶に向けたとりくみを行うことの重要性を強調し、「核廃絶は達成できるゴールだ。私は核保有国に核廃絶を迫る」と発言し、参加者たち全員総立ちで拍手を送り、中には涙を流して聞き入る被爆者もいました。また、秋葉忠利広島市長は、「核兵器を超えて:良心への呼びかけ」と題して講演、フィナーレは、きたがわてつさんの「原爆許すまじ」「We shall over come」を全員が手をつなぎ合唱し、歴史的な平和会議が終わりました。

医療生協代表団の国際会議報告はこちら(2010年5月4日掲載)

 潘基文国連事務総長の基調演説と提出した「核廃絶署名」(写真提供:原水協)

 

●藤谷団長など代表団はユニセフ本部訪問し懇談しました

NPT要請行動の合間の5月3日午後、藤谷団長はじめ日本生協連および医療部会代表12人でユニセフ国際本部を訪問し、ユニセフの功刀純子氏(くぬぎじゅんこ)公的資金調達局副局長他、4名のスタッフと懇談しました。医療部会からは藤谷団長、川崎医療生協、医療生協かながわから5人が参加しました。

藤谷団長は、世界各地での地震災害時の医療支援の取り組みや、2010年には医療福祉生活協同組合連合会を創立し新たな組織として出発する旨を報告、今後も協力・協同を強めていきたいと挨拶しました。ユニセフからは功刀副局長からは、「36国内委員会のうち、日本協会が一番多くの資金提供をしていただいており、大いに感謝しています。現在、世界156ヵ国7地域で活動、36ヵ国で国内委員会が活動しています。『開発』『緊急援助』『子供の権利』の3つをバランスをとり活動しています。いまだ世界各地では多くの地域紛争や自然災害と、そのことにともなう貧困の中で幼いいのちが失われている現実があり、今後もさらなる協力をお願いしたい」と要請されました。その後ユニセフの概要について説明を受け、参加者たちが交流しました。

 
ユニセフ本部にて

 

●NPT参加者72名が夕食懇親交流会

5月3日の夕刻、三ツ星レストラン「ロージーオーグラディーズ」で、医療部会主催の「医療生協NPT参加者の夕食懇親交流会」を、代表団73名の参加で開催しました。川崎医療生協と広島医療生協のフレッシュコンビによる司会で懇親会は大いに盛り上がりました。「ニューヨークでどうしても話したいコーナー」が始まると、順番を待ち切れず、次々とスピーチが続きました。スピーチでは、「支部や職場の仲間たちが気持よく送り出してくれました」「NPT署名で新たな繋がりが沢山できました」「帰国したら報告集会や報告集作りでさらに核廃絶の声を広げていきます」などが語られ、今後の活動について決意表明がされ、元気に交流・懇親を深めるとともに意義深い懇親会となりました。

 
夕食懇親交流会の様子

●医療部会と医療生協は帰国後以下の活動に取り組みます

(1)NPT要請行動の報告会を参加の医療生協で具体化し、核廃絶の世論を広げましょう。
(2)今年も全国で「国民平和大行進」に参加し、8月「原水爆禁止世界大会」を成功させましょう。
(3)自治体との対話では、積極的に平和問題を語り、地域的な協同を広げましょう。

(医療部会事務局レポートより)